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フレームに部品を取り付けるときのボルトの底付きによる問題点と対策

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産業機械は様々あって、そのフレームの構造もいろいろあります。
その中でも、アングルやチャンネル、角パイプを溶接して組み上げるフレームについてです。
設計でも製作でも注意しないと思わぬところで不具合を起こすことがあります。
今回はボルトの底付きによる不具合についてです。
どのようにしてボルトの底付きが起こるのか、少し細かく考えてみます。

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フレームの構造

上記でもあげたとおり、材料は様々なものを使います。
アングルやチャンネルはねじ穴をたてて、そこへ部品を取り付ける使い方と相性がいいです。
厚みもそこそこある場合が多く、大きすぎなければねじ穴をたてて部品を直接取り付ける構造にすることができます。
角パイプは直接ねじ穴をたてるには厚みが足りない場合があります。
そのときは基本構造を角パイプにして、ねじ穴をたてたい箇所にはフラットバーなどを溶接して厚みをかせぎます。
そこへねじ穴をたてて部品を取り付ける構造にします。

しかしここに落とし穴があります。

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底付きの原因

フラットバーが完全に角パイプにのった状態になると、フラットバーの厚み分しかねじ穴が使えません。
角パイプに溶接した時点でねじ穴は止まり穴になってしまいます。
そうすると使用するボルトの長さ選びがシビアになります。
部品を取り付けるたびに座金の厚みや取り付ける部品の厚みを調べていては作業が進みません。

非常に効率が悪いです。

設計でボルトまでリストアップされていれば問題ありませんが、一品物の受注生産装置の場合、そうなっていることは少ないでしょう。
さらにどんな長さのボルトも在庫していることは少なく、ちょうどいい長さがない場合もあります。

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底付きの一番怖い問題点は気がつかないこと

底付きしないようにボルトの長さを選び部品を取り付けたとしましょう。
しかし長さが間違っていたらどういったことが起こるのでしょうか。

例えば、ボルトの長さは15mmを選べば、0.5mmの余裕を残して底付きせずに部品を取り付けられる条件の場合。
もし15mmの長さのボルトの箱に16mmのボルトが混ざっていて、それに気がつかずに使ってしまったらどうでしょうか。
15mmと16mmでは良く見ないと一瞬では違いがわかりません。
15mmだと思い込んで使ってしまえば、0.5mm手前で底付きしてしまい、部品が十分に固定されません。

ここでさらに怖いのは、ばね座金を組み込んでいた場合です。
サイズにもよりますが、見た目ではばね座金がほぼつぶれていて十分に締めこんであるように見えるでしょう。
締めこんだ手ごたえも、かたくなれば締めこんだと思い込む可能性が高いです。

これが一番怖いパターンです。

底付きしていることに気がつかないのです。

なれた人であれば締めこみが急にかたくなることに違和感を感じるかもしれませんが、それは作業者のスキルに左右されるので、頼ってはいけない部分です。

だれがやっても品質に差がでない状態を目指すべきです。

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底付きの対策は貫通指示

底付きを避けるためには、ねじ穴を角パイプまで貫通させる必要があります。
加工時に忘れないようにするためにも、図面にねじ穴の貫通指示を必ず明記しましょう。

製缶工程の作業者やなじみの外注業者がねじ穴貫通のことをわかっており、指示なしでもできれば問題ないかもしれません。
しかしそれでは作業者や外注業者が変わった場合にどうなってしまうかわかりません。
問題点の項でも書いたように、作業者のスキルに左右される状態を作るべきではありません。

必ず図面に明記しましょう。

加工の方法は2通り

  1. フラットバーにねじ穴をたて、角パイプにバカ穴を加工し溶接
  2. フラットバーに下穴の下穴をあけ、角パイプに溶接後ねじ穴の下穴を貫通させ、最後にねじ穴をたてる

1の方法はフラットバーの加工と角パイプの加工が手分けしてできるので、複数人で作業する場合は完成までの時間を短縮することができます。
ボール盤も使えるため、正確かつ安全に加工ができます。

2の方法は角パイプ側への加工はフラットバーと一緒におこなうことになるので、ケガキなどの作業をする必要がなくなり、工数を少なくできます。
しかし、溶接した状態での貫通加工になるので、フラットバーをいつ溶接するかによっては、ボール盤が使えなかったり、加工がやりにくい場所でやらなければならなくなることもあります。

そのあたりはケースバイケースで、都合のいい方法を判断する必要があります。

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まとめ

単純なようで意外と見落としがちなボルトの底付きについて考えてみましたがどうでしょうか。
私自身もボルトの長さを間違えてトラブルを起こしたことがあります。
底付きもありましたし、逆に短すぎて締めこんだらねじ穴がバカになったこともあります。
ボルトの長さをシビアに選ぶ必要がなければ、十分に長いボルトを使うという選択に集約されます。

「長いボルトを使うのはもったいない」ということよりも、トラブルを起こしてその対処をしている時間のほうがよほどもったいないのです。

私は装置造りにおいて、時間が一番価値があると思っています。
トラブルを起こさないための時短を心がけるのも、質の高い装置を作るうえで必要なことです。

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