主にSONY製かと思うのですが、ノイズキャンセル機能付きの機種で使用できるタイプのイヤホンはプラグが5極タイプとなっています。
これがなかなか融通が利かなく、普通のステレオイヤホンジャックに接続すると片方しか音が聞こえてこない現象が起こることが多々あります。
今回はその現象を何とか乗り越えて、対応機種以外でも5極のイヤホンで正常に音質劣化なく再生できるようにする方法をみつけたのでシェアしたいと思います。
5極プラグの仕組み(SONY製ノイズキャンセル機能付きイヤホン)
図でみていただいた方が分かりやすいかと思いましたので、以下の図を見て下さい。
左が一般的な3極のステレオプラグです。
右がSONYのノイズキャンセル機能付きイヤホンの5極のステレオプラグです。
ウォークマンNW-S744の付属品である、MDR-NC033です。
図のように、LやRの配列の違いもありますし、LやRをそれぞれ区切っている黒い部分の位置も異なっています。
これらの違いにより、接続が思うようにならないのが原因と思われます。
市販の変換アダプターは無い!?
おそらくそれほど需要がないのと、動作の保障ができないなどの理由と思いますが、市販品で簡単に変換することができるアダプターを見つけることはできませんでした。
もっと時間をかけて探せばあるのかも知れませんが、1~2時間ネットをさまよって見つからないということは、ほぼ無いに等しいと感じました。
4極ならそこそこヒットするのですが…
ただ4極もOMTPとCTIAという2種類の規格があり、これもまたややこしいのですが。
あと逆の変換パターンというのもありましたね。
3極から5極へ変換するというもの。
これはノイズキャンセル仕様の5極に対してというよりは、バランス接続用の変換アダプターでしたので、そもそもプラグ先端部の配列が違うので全くの別物です。
何とか組み合わせて対応できないか試してみた結果
アダプターをいろいろと組み合わせてうまくいくものはないかと思い、手持ちの変換プラグやらケーブルをいろいろと試した結果、うまくいく組み合わせを見つけました。
それがコレです。
右がイヤホンで次に3極ステレオの3.5mmから6.3mmへの変換アダプター、最後に3極ステレオの6.3mmから3.5mmへの変換アダプター。
3.5mm → 6.3mm → 3.5mm と一見ムダなことをしているように見えます。
実際にサイズの変換という観点からすればムダ以外の何者でもないのですが、この組み合わせで変換した場合、しっかりとした音がイヤホンの左右から聞こえました。
また、聞いた感じですが音の劣化もなく、正しく接続ができているように感じます。
考察
なぜうまくいったのかは、アダプターを縦に半分に切ってでもして中を見てみないことには、確実なことは分かりません。
おそらく上の図で真ん中に接続されている3.5mmから6.3mmへの変換アダプタの3.5mmを差し込む側の中が、ちょうどこの5極プラグの先端LRがうまく当たって導通が取れ、GNDもうまい具合に位置があっていて導通が取れているとしか思えません。
もしくはマイクとGNDが全てGNDに接続されていてマイク部分がジャマになっていない可能性もあります。
このアダプターは昔購入したキーボードか何かに付属していたものだったと思うので、正確にコレ!という特定ができないのが残念ですが、同じようなものであればうまくいく可能性はあります。
6.3mmから3.5mmへの変換アダプタは何でもいいでしょう。
3.5mmから6.3mmへの変換ですでにイヤホンとの接続の問題は解決していますからね。
私は音質劣化が極力少なくなるようにという願いも込めて、一応品質が高いであろう
audio-technica 変換プラグ ATL419CSを使いました。
余談
ただ私の場合、この先にさらに接続および変換がありまして…
このように3.5mmのステレオ延長ケーブルへ接続し…
オーディオインターフェイスの直前でもう一度3.5mmから6.3mmに変換、という何とも言えない接続となりました。
オーディオインターフェイス側から出た信号は
オーディオインターフェイス
↓
6.3mm⇔3.5mm変換アダプター
↓
3.5mm延長ケーブル
↓
3.5mm⇔6.3mm変換アダプター
↓
6.3mm⇔3.5mm変換アダプター
↓
5極のイヤホン!
という道のりをたどっています。
接続箇所が多すぎてもはや、6.3mm⇔3.5mm変換アダプターで audio-technica ATL419CS
を選んだ意味はあったのか…というくらいアホなことになっています。
6.3mmの延長ケーブルを使えばもう少し接続が少なくなるのですが、6.3mmのケーブルって太くて取り回しづらくてあまり使いたくないのが正直なところです。
機材の下を通したりしているので3.5mmでないと都合が悪く、今回このようになってしまいました。
まとめ
私が5極のイヤホンをオーディオインターフェイスに繋ぎたかった理由は、ヘッドホンを長時間装着していると耳が痛くなるので、それを回避するために使いたかったのですが、今回は何とかそれが解決できてよかったです。
また、接続が多い割にはさほど音は劣化していないように感じたのは私の耳がおかしいからではないと思いたいです。
DTMとか音を特に気にする作業のときは、耳の痛さを我慢してヘッドホンをしますし。
何はともあれ解決したのでよかったです。
この記事が誰かのためになることを祈っています。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
コメント
コメント失礼します。この方法でノイキャンは作動しますか?
この接続を行うことでノイズキャンセル付きの5極イヤホンは、ただの3極ステレオイヤホンとしての扱いになりますので、ノイズキャンセルは動作しません。
私もあまり自身が無いのですが,一般的な5極とはバランス接続のものを指すと思うので(L-,L+,R-,R+,GND),見られた方が勘違いをしないように断っておいた方が良いと思います。SONYが少し変わっている?のでしょうか。
ご指摘ありがとうございます。
本記事はノイズキャンセルの5極プラグについてまとめたものですが、ご指摘のとおりバランス接続の5極と勘違いしてしまう可能性があるため、記事に追記をさせていただきました。
比較写真、ありがとう御座います。
XZ1 Dualで普通にステレオ録音するなら良さそうですが、
端子形状の違いからそれ以外な使い方となると面倒くさくなりそうですね
Y端子でマイクとモニターを別にしたい場合とかですが
勉強になりました
配列がちょっと特殊ですよね。
SonyのイヤホンをXperiaやウォークマン以外で使いたい人も多いのではないでしょうか。