設計も現場も事務員さんも、日頃から電卓は使っていると思います。
簡単な計算から複雑な計算までいろいろと利用はしていると思いますが、電卓には実は意外と知られていない便利な機能があります。
今回はそれをご紹介します。
普通にやったら出来ない計算もメモリ機能を使えば・・・
電卓は入力した順番でしか計算できません。
どういうことかというと、+-×÷が混ざった計算でも、入力した順でしか計算してくれません。
例えば次の計算式。
38 × 4 + 62 × 3 = 338
普通に計算するのであれば、まずは優先の掛け算からやりますね。
38 × 4 = 152
62 × 3 = 186
この計算をしてから、それぞれを足す順番になります。
152 + 186 = 338
これが普通の計算の流れです。
しかし電卓では順番に入力するしかないので、この計算式を最初から順番に入力していくと
38 × 4 +
とここまで入力した時点で、現時点の答えである 152 が表示されます。
そして次の
62 ×
を入力すると、これまた現時点の答えである 214 が出てしまいます。
この時点で既に計算は間違っていますよね。一応最後まで計算してみると・・・
× 3 =
と入力して答えは 642 と出ました。
間違っていますね。
電卓によっては( )が使えるものがあるので、その場合はその機能を使えば問題なく計算できます。
関数電卓には付いていることが多いですね。
設計の方は皆使っているかと思います。
しかし( )機能がない場合は出来ないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
多少操作は複雑になりますが、計算する方法があります。
メモリ機能を使う
これがあまり知られていない機能のひとつです。
電卓には答えを記憶しておく機能があります。
そしてその答えを呼び出して計算したり、記憶してある答えにさらに足したり引いたりすることができます。
それがメモリ機能です。
そしてほとんどに電卓にその機能が備わっています。
お手元に電卓がある方は見てみましょう。
M+?や M- 、MR といったボタンがあると思います。
それらを使います。
メモリを使い始める前の準備
すでにメモリに数値が入っていると正しく計算できないので、これを消しておく必要があります。
やり方は簡単です。
AC というボタンを押すだけです。
AC(all clear)ですから、全てが消えます。
機種によってはAC?ではメモリは消えず、MC(memory clear)というメモリを消す専用ボタンがある場合もあります。
いずれかを押してメモリを確実に消去します。
ボタンの機能
M+ 表示されている値をメモリに足す
M- 表示されている値をメモリから引く
MR メモリ内の数値を呼び出す
計算方法
ではこれらを使って先ほどの
38 × 4 + 62 × 3 = 338
を計算してみたいと思います。
入力は以下のようになります。
38 × 4 M+ 62 × 3 M+ MR
この順番で入力していけば、答えが 338 とでるはずです。
掛け算や割り算は?
残念ながら、M× や M÷ といったボタンはありません。
× と ÷ はメモリを呼び出して計算することになります。
例えば先ほどの答えの 338 に対して、さらに × 5 をしたい場合。
338 × 5 = 1690
この計算を行います。
すでにメモリには 338 が記憶されていますから、まず MR?を押します。
そうすると 338 が呼び出されますので、その状態で × 5 を入力します。
これだけです。
残念ながらメモリはひとつしか値を記憶できないので、複数の値を扱う場合は計算できないこともあります。
その場合は( )機能のある電卓を使いましょう。
もうひとつの意外と知られていない機能 Cボタン(CEボタン)
数値を入力を間違ってしまったときに、入力をやり直せる機能があります。
それを実現するのが C?ボタンです。もしくは CE の場合もあるかもしれません。
これを知らない人が意外と多いです。
そしてどの電卓にもあります。
AC?を押すと全てが消えますので、計算途中で入力を間違えたときは最初からやり直しになってしまいます。
しかしC?ボタンは計算を先に進める前、つまり+-×÷を押す前ならば値を消して再度入力ができるようにしてくれます。
例えば
12+34+56+78+91+23+45+・・・
というように長く続く計算の途中で間違ってしまった場合。
12+34+56+78+91+26 間違えちゃった・・・
ここでACを押すと全てが消えますので、こういうときこそC?ボタンです。
次の + を押す前なら間違えた 26 を消すことができます。
C?ボタンを押すと 26 が消えて 0 になりましたね。
ここから再度 23 と入力して続けていけます。
例のように計算が長いときや、桁が多い計算のときに非常に助かります。
最強は関数電卓
関数電卓はできない計算がないくらい多機能です。
私が使っている関数電卓の場合ですが、取扱説明書が95ページもあります。
携帯電話やスマートフォンならまだしも、電卓ですよ?
設計の方でなくても、ひとつあれば計算で困ることはありません。
計算でわずらわしい思いをしたくなければ関数電卓がおすすめです。
まとめ
電卓は良く使うので便利な使い方を覚えておけば、それだけで時間短縮ができる可能性があります。
うまく使っていきましょう。
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