メジャーはコンパクトでありながら数メートルという長さを測定できる非常に優れものです。
しかし使い方に気をつけないと上手に使うことができません。
それどころかすぐに壊してしまうおそれもあります。
使い方の基本をおさえておきましょう。
まずは自分のメジャーがどの程度正確か確認する
引っ掛けて使う場合と押しあてて使う場合のどちらも誤差がないか直尺を使って確認します。
まずメジャーを300mmや600mmの直尺に引っ掛けて目盛りがあっているか確認します。
正常であれば目盛りはぴったり合うはずです。
押しあて側は定板の上などの平らな場所で、直尺とメジャーを同じ場所に当てて目盛りの誤差を見ます。
メジャーは1/10を測定するような用途では使わないため、0.5mm以内くらいのズレなら許容としてもいいです。
さすがにそれ以上ずれていたら捨てたほうがいいです。
気をつけること
メジャーの先端は動くのが正常
巻尺と違って引っ掛けても押しあてても長さを測定できるのがメジャーのすごいところです。
それも先端が動くようになっているからできることです。
もし先端の金具が動かなかったら先端の金具の厚み分の誤差がでます。
その誤差を吸収するために、厚み分動くようになっています。
動くのが正常なので動かないように止めたりしてはいけません。
落とさないように注意!
落としてしまうと先端の金具が変形して動かなくなったり、変形したことで測定物へのあたり方が変わってしまい正確に測定できなくなってしまいます。
もし落としてしまったら、先端部に変形がないか、動きが悪くなっていないか必ず確認しましょう。
そして変形があった場合は何らかの対処をしなければなりません。
先端を叩いて直す
変形の場合、金具を叩いて直角に戻すことで直ることがあります。
定板などの硬く直角が確保できる場所に引っ掛けて、ハンマーで軽く叩いて直るか試してみましょう。
形状が直ったら動きも悪くなっていないか確認します。
最後に直尺を使って押し側引き側両方とも目盛りの誤差がないか確認します。
先端が動かなくなってしまったら
残念ながら動かなくなった場合は直すことができないと思ったほうがいいです。
動かないとメジャーとしての機能を失いますので、潔く捨てて新しい物を買いましょう。
最近は落としても大丈夫なものがある
帯を完全に収納したときに金具がボディから飛び出ないように収納されるものがあります。
これなら落としても金具が曲がることがありません。
ただし金具が飛び出ていないので、引っ掛けて使う場合は最初に少し手で帯を出してから使う必要があるのでそれが煩わしいと感じる人は使わないほうがいいです。
折り曲げて使うときは向きに注意
せまいところを測定する場合メジャーのボディが邪魔になって測定できない場合があります。
そういったときはメジャーを折り曲げて使いますが、そのとき折り曲げる方向は先端金具の曲がりとは逆方向です。軽く折り曲がる方になります。
逆方向に曲げてしまうと帯部分に曲がりのクセがついてしまい、その部分ですぐに曲がってしまうようになってしまいます。
クセは直すことができませんので、絶対に逆方向へは曲げないようにしましょう。
長く測定するときは幅が広いものを使う
先端部以外はメジャーが宙に浮いている状態で使う場合は、長さによって幅の広いものを使う必要があります。
幅が狭いと帯の剛性が低いので、自重に負けて垂れ下がってきたり途中で曲がってしまい測定できません。
引っ掛けて使う場合は引っ張ることで少しましになりますが、押しあてて使う場合は完全に帯の剛性にかかっているので、どこまでのばせるかは幅で差がでます。
私は25mm幅のものを使っていますが、コレくらい幅がないと剛性がちょっと物足りないと感じます。
25mm幅の場合、金具の曲がりを下に向けた状態で、2.5mくらいまでのばせます。
それ以上いくと自重に負けて折れ曲がってしまいます。
選ぶ場合の目安にして下さい。
誰かに貸す場合も気をつけて
貸した相手が落としたりするかも知れません。
貸すときは快く応じるとしても、返ってきたら直尺で確認しておいたほうがいいです。
測定する道具はコンディションを自分で把握しておかないと思わぬ失敗につながりますから、きちんと管理しておくクセをつけておきましょう。
装置造りに適するものの選び方
装置の組立の場合、数十ミリから数メートルまでメジャーで計る対象になるので、やはり長いほうにあわせておくのが無難といえます。
そして帯の剛性のことも考えると幅は25mmは必要で、長さは5.5メートルは必要になります。
幅や長さが増えるとメジャーが大きく重くなってしまうのですが、使い勝手を優先して選ぶべきです。
そして目盛りはミリ表記のものを必ず選びましょう。
尺などのミリ以外の単位がついているものがありますが、機械ではミリが一般的ですので間違えないようにしてください。
帯のロックもいろいろなタイプがあります。
引き出したら勝手に止まるタイプや、ボタンを押すと止まるタイプ、逆にボタンを押すと戻るタイプなど様々です。
私の場合ですが帯をのばした状態で置いて使うこともあるので、のばした状態でストッパーを手動でかけて帯が戻らないようになるタイプが重宝しています。
あとはデザインが気に入ったものがあればそれを選べばいいでしょう。
工具はカッコいいほうがモチベーション上がりますからね。
結構重要なポイントですよね、見た目は。
まとめ
メジャーは便利な道具ですが、その構造上使い方にクセが少しあるので気をつけて使うようにしましょう。
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