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罫書き(ケガキ)針の作り方

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部品製作のときに穴をあける位置に印をつけたり、溶接する位置などに印をつけるときに使用するケガキ針。
組立のときも消えては困る印付けはケガキ針を使うこともあります。
このように産業機械を製造するにあたり、いろいろな場面で使われています。

そしてケガキ針は製品として普通に売っているのですが、簡単に作ることもできます。
今回は作り方を簡単に紹介します。

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製作には折れたタップが最適

折れたタップが非常に使えます。
細いサイズのものは気をつけていてもやはり折れてしまうことがあります。
しかもドリルと違って一度折れてしまったタップはもう使うことはできません。
それをそのまま捨てずに保管しておきましょう。

タップは焼きが入っていて非常に硬いので、ケガキ針の先端として使うのに適しています。
ドリルも焼きが焼きが入っていて硬いのですが、タップのほうがさらに硬いのでおすすめです。

M3~M5までは折れてしまうことも多いと思いますが、サイズとしてはケガキ針の先端に使うにはちょうど良いです。
その中でもM4が一番適しています。
再利用という観点からみても非常に適しています。
その理由を次の項で説明します。

M4が最適な理由は材料と寸法の相性がいいから

タップの寸法はメーカーによって若干のばらつきはあるかと思いますが、ここでは広く使われているOSG製のタップで実際の寸法を上げながら説明していきます。

M4のタップの円柱部の外径は約4mmです。
なので柄の部分に使う材料とサイズが合いやすいというメリットがあります。
作りやすくて手に入りやすいというのはメリットとして非常に強いです。

あとは先端にする大きさとして一番適していると感じます。
大きすぎず小さすぎずちょうどいいですね。

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柄の部分はステンレスの丸棒かパイプが最適

柄の部分は丸棒かパイプを使います。
しかもステンレスにしておけばさびなくていいですね。
柄を鉄にするとサビを気にして塗装したりしなければならず、製作工程が増えます。
しかも手間をかけたわりには塗装がはがれればさびるリスクもありますし、あまりいいことはありません。

柄の外径は4mmか6mmを使う

M4のタップが材料と寸法の相性がいいと説明しましたが、円柱部が約4mmなのでほぼ同じ外径の4mmの丸棒を使う方法がひとつあります。

もうひとつは6×4のパイプです。
円柱部の外径が約4mmなので、パイプの内径を少しだけ広げればタップをパイプの中に挿入できます。
4.2mmくらいで少し穴を拡大するだけで挿入することができるので手間もほとんどかかりません。

いずれかの材料を選べば簡単に柄の部分を製作できます。

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溶接してつなぐ

先端と柄ができたらTIG溶接で接合しましょう。
柄にパイプを使う場合はパイプの肉が薄いので溶接で溶かし過ぎないように気をつけましょう。
4mmの丸棒で突合せ溶接する場合、タップの後端部が平らではないため突合せで合わせづらいので、グラインダなどで平らに削って形を整えてから溶接します。

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溶接したら先端部を整える

溶接して一体化されたら、先端をケガキ針に適した形に削ります。
卓上グラインダを使って先端を尖らせます。
一気に削りすぎると熱がかかりすぎて焼きなましが起こる可能性があるので、少しずつ削るようにしましょう。

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柄の形状はお好みで

ストレートのままでもいいのですが、せっかく自作するのですから自由に形を変えましょう。
こういう自分好みに作ることができるところが自作の楽しいところでもあります。
私が製作したものを例として紹介しておきます。
ケガキ針014mmの丸棒を使っているのですが、柄の先端に横穴を開けてキーリングを取り付けました。
引っ掛けることができるので、保管の形に幅が広がります。
また、ストレート形状のままだと転がってしまうので、転がり防止の役割も果たしています。
さらに何かつけることもできるので、拡張性もあります。

ケガキ針02先端を曲げてみました。
これも引っ掛け保管と転がり防止に役立ちます。
工具箱の中で目立つというメリットもあります。

このように形は自由に変えられるので、好きなように作って愛着のわく自分専用の工具を目指しましょう。

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まとめ

簡単に作ることができるので、タップを捨てずに取っておき、時間があるときに一気にたくさん作るのもいいでしょう。
溶接定板やケガキ用の定板などにそれぞれ置いておくと作業効率が上がります。
抉る(こじる)行為に使って折れてしまったりすることもありますし、紛失してしまうこともあるので、予備の意味も含めてたくさん作っておいて損はありませんよ。

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